コスプレ撮影で肌が不自然に見える原因は“硬い光”かも。この記事では、初心者でも簡単にできる柔らかい光の作り方を紹介します。
ストロボを使った簡単なテクニックで、自然な柔らかい光を実現し、ポートレートや物撮りをプロのような仕上がりを目指しましょう。
機材の選び方から実践方法まで、具体的に紹介します。
ストロボ撮影における柔らかい光とは?硬い光との違いと作り方
柔らかい光とは?
柔らかい光とは、影のエッジがぼやけ、被写体を自然に包み込むような光の質を指します。
ストロボを使用して撮影したときに明るいところから暗いところへの影の境目がぼんやりと滑らかになっている状態です。
決してすべてが明るい状態を柔らかい光と言わない点に注意です。
影があっても境目が緩やかな柔らかい光の状態になります。
主に柔らかい光は遠くからの光での大きな面光源(広い面積から発光する光源)から生まれ、ポートレート撮影で肌を滑らかに見せたり、商品の質感を優しく表現したりします。
例えば、曇り空の下のような影の薄い均一な明るさが柔らかい光になります。
大きな窓に差し込む太陽光がレースのカーテンで拡散されるのもそうですね。
ストロボで柔らかい光を目指すならソフトボックスなどで光源を大きく拡散させることでこの効果に近づけることができます。
柔らかい光を再現するには?
柔らかい光はコントラストが穏やかで、全体的にふんわりした印象を与えます。
女性を可愛く撮影するためには柔らかい光が欠かせません。
柔らかい光を作ることはライティングの初心者でも、ディフューザーを使うだけなので簡単に再現可能です。
要するにソフトボックスやアンブレラといったライティング機材を使うことです。
一般的には被写体位置から光源に対して手を伸ばして手のひらで光源を隠せるなら、それは小さくて硬い光。隠しきれないほど大きい光源なら、柔らかい光になります。
それを実現するためにストロボの光を拡散して大きくする機材を用意することになります。
次に硬い光と柔らかい光がどんなものか写真を見ながら確認していきましょう。
硬い光とは?
硬い光は、影の境界がシャープで、強いコントラストを生む光の質です。
点光源(小さな光源、例: 直射のストロボ)から発生し、直射日光のようなドラマチックな効果があります。
光と影の境目が明確にでるのが特徴です。
被写体の輪郭を強調しますが、肌のシワや反射、毛穴などが目立ちやすく、女性の肌のように柔らかい光での撮影を求める場面では避けたい場合が多いです。
女性を明るく可愛く撮影するには向かない光ですね。
とくに光源が小さかったり、距離が遠くなることで光は硬くなります。
ストロボを直接当てるとこの状態になりますね。
ライティングの初心者は、硬い光を柔らかく調整する方法を学ぶと便利です。
硬い光では、影の位置を意識して撮影する必要があります。
なぜ柔らかい光が重要か?硬い光はダメなのか?
柔らかい光は、被写体を自然で魅力的に見せるため重要です。
特にコスプレや女性を撮影するならまず柔らかい光を用意することになります。
硬い光はダメではなく、ドラマチックな効果を狙う時に有効です。男性が被写体だとカッコよく撮れますね。
例えばカメラについたストロボを発光させて撮影した写真を目指すなら硬い光でよいわけです。
柔らかい光の撮影と作り方をマスターすれば、室内外問わず安定した結果が出せます。
硬い光を避けるには、光源を拡散・拡大することがポイントです。
そのためライティング初心者でも少しの投資ですぐに改善可能です。
結果として、プロらしい写真が撮れ、撮影の幅が広がります。
柔らかい光を作る3つのコツ
柔らかい光を作るには以下の3つ要素が必要になります。
- 光を拡散させる
- 光源を大きくする
- 光源を近づける
それぞれの方法について説明します。これらを組み合わせることで、ストロボを使った柔らかい光が簡単に実現できます。
光を拡散させる方法
光を拡散させる方法は、ストロボの直射光を拡散することで柔らかい光を生み出します。
ディフューザー(アンブレラやソフトボックス)を使って光を均一に広げ、影をぼかします。
ライティングの初心者向けに、ストロボ前にトレペを貼るだけでも効果的です。
柔らかい光をつかうことでポートレートで肌の質感を優しくします。
注意点は、ディフューザーの厚さで光量が変わるので、
上にある写真は直当てとソフトボックスの比較画像。
影のグラデーションにちがいがありますね。
光源を大きくする方法
光源を大きくする方法は、ソフトボックスやアンブレラを使って点光源を面光源に変えることです。
上の写真は40cmのソフトボックスと120cmのソフトボックスによる違いです。
光源のサイズが大きくすることで光が広がり影が柔らかくなります。
さざびい的なおススメは60cm以上のソフトボックスを使うこと。それ以下だと人物撮影で柔らかい光を求めるなら微妙かなと思ってます。
ライティングの初心者は、ソフトボックスやアンブレラを使い柔らかい光を作ることを練習しましょう。
光源を近づける方法
この画像は同じソフトボックスを使用して120cmからと200cmの距離から発光させてみた場合の比較画像です。(1枚目120cm、2枚目200cm)
200cmよりも120cmの方が鼻や頬の影の境目が薄くなっているかと思います。光がチ被くので光源の正面部分が明るくなります。部分的には差が小さいように見えても見える範囲が大きくなるとこの差が大きく見えてきます。
被写体近くにできるだけ大きな光源を用意することで逆二乗の法則で、距離が近いほど光は明るくなります。
光源を近づけることでポートレートで肌を美しく見せますが、奥行きによる光量の差が大きくなり最も光が当たる部分では光量が強くなりすぎないよう注意が必要です。
ストロボを使った柔らかい光の作成方法
ストロボを使用して柔らかい光を作る方法としては以下の方法があります。
もちろん下記の複数を組み合わせることでより柔らかい光を作ることができます。
ライティングの初心者向けに、次の2つについて記載します。
- ソフトボックスを使う
- アンブレラを使う
ソフトボックスを使う
ソフトボックスを使うと、ストロボの光を内部で拡散し、均一な柔らかい光を生みます。
取り付け簡単で、出力1/4~1/8に設定。柔らかい光 作成の定番で、ポートレートに最適。組み合わせでさらに効果アップ。
使う場所や背景への明るさを調節するようにソフトボックスの形状、大きさを選びます。
透過アンブレラや反射アンブレラを使う
透過アンブレラは光を傘越しに広げ、直線的に柔らかい光を作り、反射アンブレラは内側反射で空間全体を包みます。
違いは広がり方で、透過はコントロールしやすく、反射は広範囲。ストロボ 柔らかい光の初心者向けで、柔らかい光 撮影 作り方に便利。
アンブレラの安いものであればかなり低予算で始められます。
トレペや布を使って光を拡散させる
トレペや白い布をストロボ前に置き、光を拡散させるDIY方法。
安価で柔らかい光を作れるけど布やトレペを垂らす場所を用意しないといけないのでシェアスタジオや屋外では難しい。
トレペや布といったディフューザーを上から垂らすことができるなら、光源とディフューザーの距離で光の柔らかさをコントロールできます。
壁に反射させる
壁にストロボを反射させ、反射した間接光で柔らかい光を作る方法。
天井バウンスや壁バウンスという手法で天バン、壁バンと略されますね。
上の写真はカメラマンの横にソフトボックスを付けた状態で真上に向けた天井バウンスの写真。
壁に反射することで光が大きく拡散することで柔らかい光になります。
光源の大きさや壁との距離により光や影の硬さの調節が可能です。
光を反射させる壁の色は白壁が理想。
和室など部屋の色が黄色っぽい場合はそのまま天井バウンスさせた方が色味的に自然になることも多い。
壁さえあれば柔らかい光を自然にできライティング初心者でも気軽に即試せます。
壁や天井でも被写体の位置から前や横など反射させる位置により印象が大きく変わるのでいろいろ配置を変えて印象がどう変わるか確認してください。
もちろんソフトボックスの光をバウンスさせたりしてもより柔らかい光になるので良いですね。
どの方法が一番安くできる?
一番安いのは壁反射を使用すること。機材不要でできる手法。
次に透過型のアンブレラ。一本は普通の傘より高いけどディフューザーの中では安価。
ソフトボックスは余計なところに光をあてたくないという場合に有効でスタジオライティングではあるとないとで表現の幅がかわってくる。
おすすめは最初は透過アンブレラ。その後光のあたる位置を調整したくなるのでソフトボックスを使う頻度に応じて形状やサイズを選んでいきましょう。
まとめ
ストロボ撮影で柔らかい光を作る方法を、3つのコツから機材選びまで解説しました。
ライティング初心者でも、拡散・拡大・近距離を試せば、柔らかい光が簡単にマスターできます。
まずは低予算の壁反射を試してソフトボックスやアンブレラを追加していきましょう。
ソフトボックスとアンブレラの違いやソフトボックスの形状による違いについて気になった方は、下記の記事も参考にしてみてください。