コスプレのスタジオ撮影。
イベントで知り合ったコスプレイヤーさんと初めてのスタジオ。
スタジオ撮影というとプロの撮影する現場のように思えて一気に難易度があがっている感じがするかもしれませんね。
スタジオ撮影にはストロボが必要なの?
どんなストロボを買えばいいの?
カメラの設定の仕方やストロボの配置方法は?
この記事ではスタジオで撮影する場合のコツについてお話していきます。
スタジオ撮影ではストロボなしでも撮影可能か?
結論からいうとスタジオによってはストロボ無しでも撮影できるし、逆にストロボが無いと満足な写真が撮れないスタジオというのがあります。
そのためあなたが撮影に行くスタジオがどんなスタジオであるかを事前に確認してストロボが必須なのか確認しておきましょう。
明るいハウススタジオの場合
一般的な写真集や週刊誌などのグラビア写真は太陽光の入る明るいスタジオでの撮影が多いです。
太陽光の入るスタジオは一般的にハウススタジオと呼ばれていて通常の家のように窓がたくさんあり窓辺ではストロボがなくても無くても十分明るく撮影できます。
コスプレスタジオで一般的なところでは例えばスタジオエコロスカイのようなスタジオですね。
ハウススタジオではストロボを使わない撮影が多くなりますが窓辺から離れると暗くなるのでストロボは持っていてもいいかもしれません。
レフ板があればレフ板を用意しておくと窓と反対側から光を反射させて明るくすることもできます。
シェアスタジオの中には外光がたくさん入るスタジオもあり昼間であればストロボがなくても撮影が可能なスタジオもあります。
スタジオのTwitterやホームページの作例を確認してみましょう。
コスプレ専用のシェアスタジオの場合
コスプレ用のシェアスタジオに多いのが窓がない、もしくは光があまり入ってこないスタジオが多いということ。
例えばハコスタジアム東京、コセット池袋、TUG新宿などですね。
このようなスタジオの場合は外光をあてにできないためストロボが必要になります。
照明機材がない場合は室内の蛍光灯に頼ることになるのでカメラのISO感度を相当上げなければいけません。
さらに蛍光灯は通常の色とは異なるため緑がかった写真になってあまり盛れません。
ISO感度を上げると写真にノイズが出て画質が低下するという問題もあります。
また、暗いところで無理やり撮影してもスタジオのセットを生かした雰囲気のある写真の撮影は難しいということになります。
さらに黒ホリや白ホリと言った特殊なシーンでの撮影となるとストロボ、できれば複数台が必須になります。
そのためコスプレ専用のスタジオ、白ホリ、黒ホリであればストロボはほぼ必須になることが多いということを理解しておいてください。
シェアスタジオでも窓のあるスタジオは積極的に自然光を生かしていきましょう。
ストロボを使用するより多少ISO感度をあげて自然光を活用して窓際で撮影するととっても盛れる写真が撮れることが多いですね。
また窓からの光が弱い場合は窓の外にストロボを置けないか確認してみましょう。
ベランダなどがある場合は窓の外にストロボを設置し室内に向けて発光させることでカーテンや障子越しの光で自然光のような状態を作ることができます。
スタジオ撮影でのライティング機材について
ではコスプレ撮影にはどのようなストロボが必要になってくるのか?
コスプレ撮影で使用するストロボのおすすめについてお話します。
基本的にコスプレの撮影では自分でカメラやストロボ、スタンド、ソフトボックスやアンブレラをスタジオに持ち込みます。
その理由はスタジオによっては
- 無料レンタルのライトスタンドがない
- コンセントが使用できない
- 無料レンタルのストロボがない
ということがほとんどだからです。
スタジオによってはコンセント使用する場合は別途電気代として料金がかかったり、ストロボスタンドを借りるのにお金がかかったりします。
ストロボ自体を無料で貸してくれるところはほぼありません。
ストロボについて
またコスプレのスタジオ撮影では以下のことができるようになる必要になります。
- オフストロボライティングができること
- ストロボはバッテリー(もしくは電池)タイプであること
- 明るすぎないストロボ
とうことになります。
理由はコスプレの撮影では被写体の影を作らないよう撮影することが多く2灯での撮影が必要になることが多いです。また背景の明るさを調整したりストロボの光に色を付けて撮影するといった特殊な撮影が多く行われます。
そこで上記の条件を満たすためにもっとも安くて確実に実現できるのがGodoxのストロボになります。
そしてコスプレの撮影ではストロボを遠隔で発光させるオフストロボライティングできるようになる必要があります。
初心者が最初から高級ストロボを購入する必要はありません。
godoxではたくさんのストロボを出していて1万円しないものから6万円くらいまで選択肢があります。
私のおススメは最初はTT600を2つ、XPROをカメラに合わせて購入ですね。
XPROはgodoxのストロボ全部で使用可能なので自分のカメラに合わせて購入すれば間違いはないですし、TT600も後々メインストロボから引退しても背景用などに充分な光量があるので無駄にはなりません。
自分はいまでもちょっとした撮影ならTT600だけで済ますこともありますからね。
最初からAD200やAD300にいってももちろん問題ありませんが最低限2台は同じストロボを用意したほうが色の違いを気にしないで済むのでオススメです。
ライトスタンドについて
アンブレラやソフトボックスについて
スタジオ撮影時のカメラ設定
スタジオ内でのカメラの設定はどのように決めるのか?
カメラのシャッタースピード、F値、ISO感度、ストロボの、明るさの設定方法をお話ししていきます。
スタジオでの撮影時では私は以下の順番で設定していきます。その理由とあわせて説明していきます。
- カメラのF値
- カメラのISO感度
- カメラのシャッタースピード
- ストロボの強さ
カメラのF値設定の考え方
わたしはスタジオでのカメラ設定を行うときは最初にF値を決めます。
その理由はF値は被写体と背景のボケに影響するからです。
そのスタジオで撮影する際に被写体を綺麗に撮影して背景をボカしたいのか、背景までしっかり写したいのかという天気で決めます。
スタジオではスタジオの雰囲気を出したいのであまり背景をボカさずに撮影することが多いためにF値を最初に絞ってしまいます。
だいたいF2.8のレンズでF5.6あたりに絞って使うことか多いですね。だいたい2段分くらいあげて画質優先の設定です。
→カメラのF値とは
カメラのISO感度設定の考え方
ISO感度はストロボを使うか使わないかでISOを変えます。
ストロボを使用しない屋内での撮影ではどうしても暗くなるのでISOを400くらいにしてみます。
ISOが低いとシャッタースピードが稼げなくなるのでノイズが酷くならない程度にISOを上げましょう。
ストロボを使わない場合はとにかく被写体がブレないようにシャッタースピードを稼げるようにISOは高めにするというわけですね。
ストロボを使用するのであればISOは100からにして画質優先で撮ります。
ストロボを使用する場合はISO感度を上げすぎるとスタジオ内の電気の明かりを拾って色が不安定になるのでストロボだけの光で撮影さるためにISOは低めにします。
→カメラのISO感度の話
カメラのシャッタースピード設定の考え方
ストロボは基本的には1/60以上の速さで撮影するようにします。
シャッタースピードが遅いと部屋の明かりを取り込む量が増えます。
そのためストロボだけで撮影するより写真が柔らかい感じになるんです。
そのためあなたがその部屋で撮りたい写真はふんわりした写真なのか、ストロボの光でしっかりライティングをした写真なのかでシャッタースピードを調整します。
部屋の明かりを意識した写真を撮るなら1/60
ストロボの光で撮影するなら1/200
という感じで決めますね。
→カメラのシャッタースピードの話
ストロボの強さと場所、向き調整
カメラの設定がきまったらあとはストロボの設定。
複数台のストロボをそれぞれどこに向けるのか高さはどれくらいかなどを調整します。
配置がきまったらISO感度にあわせて初期値をきめます。
ISO400であれば1/16あたりに設定してから調整ですね。
シャッタースピードを遅くして部屋のあかりを活かしたい場合は弱め、ストロボの光を強く表現したい場合は強めに発光させて写真を見ながらバランスをとっていきます。
設定を一回で決められるカメラマンはめったにいません。
すばやく設定を変更して以下に早く求めた写真を撮れるかがコスプレ撮影に必要な技術だと思います。
ぜひカメラの設定は自由に変えられるレベルの操作を覚えましょう。
コスプレのスタジオ撮影のセッティング5選
ストロボが必要なスタジオでのコスプレでは2つのストロボを使用することでいろんな撮影パターンが考えられます。
ストロボ1灯の場合は反射を活用しよう
ストロボが1台しかない場合は壁や天井を活用します。
スタジオによっては白いカポックという軽くて白い板があるのでこれを利用します。
レフ版があるなら使いましょう。
ストロボを真正面から当てない場合は顔に濃い目の影ができてしまいます。その影が薄くなるようにストロボと反対側に白い壁があるようにします。
その壁をレフ版やカポック、可能なら本物の壁際で撮影することで影がうすくなります。
逆に壁がなかったり、黒いカポックとなどを置くと影がしっかりでた写真が撮れます。
左右斜め前方から2灯
左右斜め前から1灯ずつストロボを置き被写体を挟むライティングです。
左右に置くことでストロボによる影を薄くするストロボ配置です。
被写体を挟み込むようなライティングをクラムシェルライティングといいいます。
左右から当てることで、できる影は最小限になります。
左右のストロボの強くさに差をつける、被写体からの距離を変えることでわざと影を付けてメリハリをつけます。
上下斜め前方から2灯
二つのストロボを縦に並べて被写体を上と下から照らすという方法です。
このストロボ配置も縦にですがクラムシェルライティングといいます。
ストロボは被写体の正面に置きます。
正面から置くことで被写体にできる影をほぼなくすことができるのでアイドルなど女性の撮影に適したライティングです。
背景用を照らす光が少ないので背景の近くで撮影するようにします。
斜め前と斜め後ろ
このライティングは被写体を斜めにストロボで挟んで撮影する方法です。
このライティングでは前からのストロボで影ができ、影になる側を後ろからストロボをあてることで影の後ろのエッジを際立たせる撮影方法です。
影がありながらエッジも強調するのでかっこいい写真になります。
斜め後ろ左右から
被写体の後ろから被写体に対して後ろからクラムシェルライティングを行う方法です。
ストロボの配置位置を後ろへ持っていけばいくほど被写体の正面が暗くなっていきます。
影のあるキャラクターの撮影方法の1つとして利用可能です。
ストロボの光の固さを調整しよう
ストロボにカラーフィルターを付けて撮影してみよう
スタジオのストロボをレンタルする場合
コスプレのスタジオ撮影では基本的にストロボなどの機材を自分でもちこみます。
そのため結構な重量になるんですよね。
だから荷物を減らしたい場合に使えるのがスタジオでレンタルできる機材。
基本的にはライティングに必要な機材が対象になります。
レンタルすれば荷物を減らせて体が楽になりますね。
スタジオによってはストロボスタンドは無料で使用可能なので借りることはあります。
スタジオで借りられるストロボはモノブロックであることがほとんどですが操作方法や慣れを考えると使用しない方が効率がいいと考えます。
もちろん、余計なお金かけたくないというのもありますので。