
「コスプレ撮影の背景に色をつけたいけど、カラーフィルターって高いのかな?」
「100均のセロファンや折り紙で代用しても大丈夫?」
ストロボで背景に色を乗せるライティングは、一気に写真のクオリティを上げてくれる魔法のテクニックです。でも、安く済ませようと100均アイテムを安易に使うのは、実はかなり危険だということをご存知でしょうか。
実は、ストロボの発光面は一瞬で数百ミリ秒という高温になります。耐熱性のない100均素材を使うと、フィルターが溶けてストロボに焼き付き、大切な機材を壊してしまうリスクがあるのです。
この記事では、そんな失敗を未然に防ぎながら、「1,000円前後の予算で、プロっぽく背景を染める方法」を徹底解説します。
- 100均セロファンをおすすめしない「本当の理由」
- 1,000円で20色!コスパ最強の専用フィルターセット
- 色が薄くならない!パキッと色を出すためのカメラ設定
「あの時ケチらなければよかった…」と後悔する前に、安全かつ最短で理想の一枚を撮るコツをマスターしましょう。
もくじ
ストロボに100均のカラーフィルムを使用する場合の注意点
ストロボにカラーフィルターで色味を追加するために必要なのはストロボ用のカラーフィルター。
安く済ませようと思うと真っ先に思い浮かぶのが100均で購入できる折り紙のカラーフィルム。
これでもちゃんと色はつきます。
私もストロボの光に色をつけたくて最初に購入してみたものがこの100均のカラーフィルム。
しかしこれをストロボに付けて色を変える場合は注意が必要です。
ストロボを発光させると発光面は結構温度があがります。
この温度はさわれないくらい熱くてペラペラのカラーフィルムなんて下手すれば燃えます。
自分も最初こんなに温度があがるとは思わず長時間使わなければ大丈夫だろうと思ったのですが折り紙フィルターではないですが焦げました。その写真がこれ、見事に焦げてます。

だから100均で販売されているような折り紙のカラーフィルムは燃えやすいのでできる限り使わない。使うとしても密着させずに発光面から少し離して使用しましょう。
上記でデフューザー付きのストロボ用アクセサリーを紹介していますがこれは磁石で挟むことができるのでこうすることで発光面からカラーフィルムを離して使うことができます。
私も今では以下のようなストロボのオプションを購入しこれを利用してフィルムを挟んで発光面に直接触れないようにしているので安心です。

LEDライトでも同様
LEDライトも同様でそのライトで強い光量を出していると発光面は熱を持ちます。
特に40Wを超えてくると触れないくらい熱くなります。
LEDライトにはフルカラーの製品も多数あるので100均のフィルムを使うことはすくないかもしれねいけどバイカラーや色固定のLEDライトに使う場合も撮影用のカラーフィルターを使用したほうがいいです。
LEDライトはストロボとは違い常に発光するため温度の上がり方も早いのでよりカラーフィルターの使用にはより注意が必要です。
背景に色を付けるにはカラーフィルターを使う
カラーフィルターとは?
ストロボを使用して背景に色を付けるにはカラーフィルターを使用します。
カラーフィルターというのは簡単に言えば色のついた透明のフィルムです。
ストロボの光の色を変えるカラーフィルターはストロボ用のものを利用することをオススメします。
だいたい20色くらいがセットになり販売されていますね。

例えばカラーフィルターの有名なところではローグ(ROGUE)というメーカーのフィルターがあります。
安全性にも配慮した素材で作られており、さらにフィルターの表面にどれくらい色温度がかわるか詳細が記載されています。

色温度の変化はカラーシフトという技法を使う場合に重宝します。
でもローグのカラーフィルターは高い。5000円くらいします。
安いものであれば1000円弱で購入できることを考えると悩みどころです。
実際はコスプレ撮影では厳密な色の違いは求めておらず色が付けばいいっていうことがほとんどなんですよね。そのような使い方だと安い方で十分なため私はこちらを使ってます。
注意してほしいのが同じような形のカラーフィルターはAmazonで探すとたくさん出てきます。
しかもフィルターの色ってメーカーや販売者によって微妙に違っていたりします。
だからストロボ2つに同じ色のカラーフィルターを付ける場合は同じメーカーから購入することをお勧めします。
カラーフィルターの取り付け方
基本的に上記で紹介したカラーフィルターのストロボへの取り付け方はリング型のゴム(安物は輪ゴムだったり)で固定します。
カラーフィルターに付属しているもににはゴムにつまみが付いているものがあります。
このゴムをストロボのヘッド部分に取り付けてフィルターの細長い部分をゴムの間に挟みます。
この挟むときにこのゴムのでっぱりを引っ張ることで簡単にスキマを作れるという仕組みです。

より安いカラーフィルターの場合普通の幅広の茶色の輪ゴムが付いてくるものもあります。
フィルターの取り付けはそこまでしっかりする必要はないので適当な輪ゴムでも十分固定できます。
むしろ上の写真のようなしっかりしたゴムだと逆に取り付けが大変だったりします。
TT600によくついてるカラーフィルター
AmazonでGodoxのTT600などの格安ストロボを購入するとカラーフィルターがオマケでついてくることもあります。
下記のように商品写真では普通の長方形のカラーフィルターが写っています。

これは下記のように透明なケースに入れてマジックテープでストロボに固定するタイプでした。
普通に使用できます。
欠点はストロボのヘッド部分にマジックテープを両面テープで張り付ける必要があるということですね。
そしてこの方法の場合はストロボの横から光が漏れることがあり写真に変な線のような光が映り込んでしまうことがあるんです。そのため最近はこちらはめっきり使わなくなりました。

ストロボアクセサリーセットのカラーフィルター
カラーフィルターの中にはディフューザーなどとセットになったものもあります。
下記のような商品に付属しているものですね。
ドーム型のデフューザーやグリッド、カラーフィルターなどを簡単に取り付けることができて便利です。
このセットのカラーフィルターの欠点は色数が少ないことと形が取り付け部分に依存していることがありますね。
透明な折り紙はどうなの?
100均の折り紙コーナーに透明な折り紙が売っています。
だいたい6色くらい入っている透明な色付きの折り紙です。
これもフィルターとしては使用可能ですがいくつか欠点があります。
昔安いので試してみました結局色味が好きになれずに使用をやめてしまいました。
結局どれがいいの?
基本的にフィルタの値段や種類に関係なくストロボで色をつけることが可能です。
高いフィルターの場合はフィルターにそのフィルターをつけると色温度がどれくらい変化するかといった情報がプリントされてます。でもコスプレ撮影ではそこはあまり気にしなくていいかと思います。
結局、フィルターつけて撮影した色が理想にあっていればそれで大丈夫。
だからどれでもいいです。
私は使用してるのは1000円程度で購入したものを使用しています。
ゴムもただの輪ゴムではなくカラーフィルターに付属の耳のついたゴムが使いやすくで便利です。
付属のゴムは3本ついているものもあります。
またカラーフィルターの取り付けにいろいろ工夫されている方もいるようなので参考に。
ストロボ用のカラーフィルターは
クリアファイルに両面テープで仕切ったケースに入れると見やすいし取り出しやすいし
ゴムバンドにクリップを装着すると交換するときに摩擦が無いから秒で交換出来て楽なんだよ ていうのはもっと広めたい pic.twitter.com/bi9PzgDU5L— 空科式 (@karakashiki) April 19, 2021
カラーフィルター使用時のカメラ設定
黒い壁にカラーフィルターで色をつける場合はカメラやストロボの設定により濃さに差がでてくるので適切な色にする必要があります。
適切な色というのは自分の望む濃さってことです。この濃さがいいというのはありません。
具体的な値は実際の部屋の明るさによるところがありますが色の濃さは絞り(F値)とISO感度の数値で変わってきます。
それぞれどのような影響があるかみてみましょう。
カラーフィルターの色により濃さが違う
カラーフィルターをつけたストロボは多少なりとも光量が落ちて暗くなります。
また取り付けたカラーフィルターの色によっても変わってくるんです。
下の画像では上の段と下の段ではストロボの明るさが1段分違います。
上の明るさが好みの場合もあるし下が好みの場合もあるでしょう。
この辺りは完全に好みになります。正解はありません。

赤や青は光量を弱めで色を濃くして使用する。黄色や緑は色を薄めで使用して方が発色がいいように感じます。
ストロボの強さとISO感度を変える
今度はカメラのISO感度とストロボの強さを変えていった場合の色の濃さの変化です。
カメラの設定はいっさい変更せずにストロボの強さを変えていくと光が足りない場合は十分な色が背景に付きません。
そしてある程度までは背景にイイ感じの色がついていきます。
注意するのはストロボが強すぎる、ISO感度が高いと逆に色が薄くなっていくということです。



ストロボは強さとカメラのISO感度によっていろの濃さが変わりますが強すぎるとその部分だけ白くなっていくので注意してください。
絞りを大きくする
絞りというのはF値のことでこの数字を変化させた場合のカラーフィルタの色の濃さの変化をみてみましょう。
今回は赤を使用しています。
F値を大きくすると写真は暗くなるのでカラーフィルターの色は濃くなる傾向があります。

ただし、F値を大きくすることで写真はどんどん暗くなるので広い範囲に色をつけるためにはストロボの光量をより上げてやる必要があることになります。
また後で被写体用に用意するストロボも同じように強く発光させなければいけないのでバランスが重要です。この値なら正解というのはありませんので撮影現場の広さや明るさでF値は決めるようにしましょう。
カラーフィルター使用時のカメラ・ストロボ設定
ステップ1:まず背景を「真っ黒」にする(カメラ設定)
背景に余計な光(スタジオの地明かりなど)が入ると、フィルターの色が薄まってしまいます。まずはストロボを光らせずに撮影し、画面が真っ黒になる設定を作ります。
- モード: マニュアル(M)
- ISO感度: 100〜200(低く固定)
- シャッタースピード: 1/125〜1/200(同期限界まで)
- 絞り(F値): F4.0〜F5.6
この状態でシャッターを切り、何も写らなければ準備完了です。この設定で暗くならないようであればハイスピードシンクロを使うかF値を大きくします(F値を大きくするとストロボのパワーも、より必要になります。)
ステップ2:背景用ストロボの光量を決める
次に、カラーフィルターをつけたストロボを背景に向けて発光させます。
ストロボ光量の目安: 1/16〜1/64
注意点: 光量を強くしすぎると、色が白飛びして「ただの白い光」になってしまいます。「色が薄いな」と感じたら、光量を弱くするのが、色を濃く出すコツです。
ステップ3:メイン(被写体用)の光量を合わせる
最後に、レイヤーさんを照らすメインのストロボを光らせます。このとき、メインの光が背景に回らないよう、カサ(アンブレラ)ではなくソフトボックスやグリッドを使うのが理想的です。
失敗しないためのコツ
- 被写体を壁から離す: 被写体が壁に近いと、背景用の色付きの光が肌に反射してしまい、肌の色が悪くなります。最低でも1m以上は離しましょう。
- 補色を意識する: 青い衣装にオレンジの背景など、反対の色(補色)を使うと、キャラクターが浮き立ってプロっぽい仕上がりになります。
カラーフィルターを使用した撮影パターン
カラーフィルタを使用した撮影のコツについては上記の通りとなります。
カラーフィルターを利用した撮影は背景に色をつけるだけではありません。ここでは4つほど撮影パターンを紹介しておきます。
キャラクターや背景、イメージによって選択してみましょう。
背景に色をつける

これは普通のカラーフィルターの使い方ですね。
この場合は背景用の光が被写体に影響しないように調整したほうがキレイに撮れます。
また被写体用のストロボも近くで弱く発光させる、出来るだけ横からあてる、壁から離して撮影するといったようにしましょう。
被写体の光が背景にあたってしまうと背景の色が薄くなってしまうので注意しましょう。
被写体の輪郭に色をつける

これは被写体の後ろから壁ではなく被写体に向けて後ろからストロボを発光させます。
ストロボの配置例はこんな感じ。
後ろに配置するバックストロボは被写体の前に置くストロボの対角線上において壁にストロボの光があたらないようにしたいですね。
また被写体用のストロボも被写体にできるだけ近くにおいて光量を抑えてあまり後ろに光が漏れないようにしてくださいね。

ストロボに直接カラーフィルターをつけている場合は光が長方形になるので被写体にあたる場所を気をつけましょう。
複数の色を同時に使う場合
カラーフィルターで色をつける場合は一色である必要はありません。
背景に複数の色を用いて色をつけることができます。
しかしストロボの光を複数同じ場所にあてると明るくなってしまいます。
例えば赤と青のストロボを同時に使うとそれぞれの光しかあたっていないところは赤と青ですがお互いの光が干渉してる場所は白っぽくなっています。
カラーフィルターに色が混ざってきれいな紫になるとはあまり考えない方がいいかな。

カラーフィルタの色は赤と青を一緒にあてても緑なったりせず明るくなってしまうだけということを注意して使用してくださいね。
高さをずらして光のあたり量や範囲をうまく調整することで以下のように上下や左右で色を分けることが可能です。


カラーフィルターの応用技カラーシフト
カラーフィルターを使用したテクニックの一つとしてカラーシフトという手法があります。
これは被写体にあてるストロボにもカラーフィルターをつけて撮影した写真の被写体の色を適切にすることで背景の色を変更する方法です。
例えば背景に夜景を選択した場合、夜景はオレンジ色っぽい色に映ります。
そこで被写体にもオレンジ色のカラーフィルターをつけたストロボで写真を撮ります。
この時カメラの設定で色温度を青系にしておくことで被写体の色を通常の色にするとそれに合わせて背景の色温度にも変化があり、青白い夜景にすることができます。
使用するカラーフィルターによって被写体の色を適切にすることが難しいのでカラーチャートも同じくライティングで撮影しておき現像時に調整する方が楽かもしれません。
詳細は別途こちらの記事で説明していきます。













