手のひらに乗るサイズなのに60WのLEDビデオライトMOLUS X60RGB ビデオライトをレビューします。
今回紹介するのはバッテリーの付属していないMOLUS X60 RGB スタンダードモデルです。
バッテリー1つ付きのMOLUS X60 RGBコンボ、バッテリー2つ付きのMOLUS X60 RGBプロという派生品もあるのでバッテリー運用する人はそちらの購入も検討したほうが良いも。
MOLUS X60RGB ビデオライトの特徴とスペック
まずはMOLUS X60RGB ビデオライトおもな特徴とスペックをご紹介します。
- コンパクトなデザイン: 小型でスタイリッシュな外観で、どの角度から見ても目を引くデザインです。重量はわずか319gと軽量で、持ち運びが容易です。
- 高性能照明: 60Wの高出力で、2700Kから6500Kまでの色温度調整をサポートし、CRIは約95、TLCIは約98と高い演色性を提供します。
- RGB機能: マルチカラーミキシングテクノロジーを搭載し、フルカラーRGBで多様な光の演出が可能です。HSIモードでのピーク照度は3550ルクスです。
- 拡張性と操作性: ZY Vegaアプリを使用してスマートフォンから調光や色の選択、シーンの切り替えが行え、効率と創造性を高めます。さまざまなアクセサリーとの互換性もあります。
普通のモノブロック型のLEDビデオライトの性能を持っているにもかかわらず非常に小型になっており、バッテリー駆動も可能という優れたライトというのが個人的な感想です。
以前購入した以下のLEDビデオライトと同じワット数で圧倒的に小型というのが素晴らしいですね。
MOLUS X60 RGBスタンダードの仕様
MOLUS X60 RGBの外観や同梱品を見ていきましょう。
X60スタンダードにはケースは付属していません。
またバッテリー駆動用の電池も付属していません。
これらはコンボやプロには付属してます。バッテリーは別売りしてますがバックはついていないのが注意ですね。
バックに関しては自分的にはカメラバッグに入ってしまうので不要かなと思います。この小型軽量なX60をコンボやプロを購入するかどうかはバッテリー駆動をさせたいかどうかがすべてだと思います。
正面
正面には大きなLEDライトがみえます。
LEDライトにはゴム製のカバーが付属しています。
使用するときは外してLEDには直接手を触れないようにしましょう。
側面
片側はヒートシンクが露出しており、片側にはバッテリーパックを接続するポートがゴムキャップで塞がれています。
ゴムキャップは取り外し式なのでそのうち無くしそうです。
上面
上面にはオレンジ色の電源ボタン。
長押しで電源を入れたり切ることができます。
底面
真ん中に空いているのが1/4インチネジ穴。ライトスタンドなどはこの穴に差し込みます。
右側にあるカバーは電源インプット端子のゴムのフタ。
フタを開けるとACアダプター用のジャックとUSB-Cポートがあります。
背面
背面は液晶とボリュームスイッチが2つ。
電源を入れて液晶を見るとわかるのですが縦に使うのが正しい向きのようです。
この写真はネジ穴が下になるように撮影してますが液晶画面はこのように表示されてしまいます。
これは少し気になるし使いにくい点でもあります。
そもそもX60の専用のバッテリーを付ける場所は下になるのですが手持ちする場合や1/4インチネジ穴を使用すると液晶の文字が横向きになってしまうことがほとんどなんですよね。
MOLUS X60の重量
MOLUS X60 RGB本体の重さは319グラム。
これに別途電源が必要になります。
付属のACアダプターは270グラムほどなのであわせても600グラムしかありません。
MOLUS X60 のProやcombo付属の専用バッテリーは400グラムほどとのこと。
専用バッテリーは50%発光で100分と少し短め。
普通に撮影に持っていくなら2つあったほうが安心かもしれませんね。
X60の大きさ比較
比較対象はスマホの代表としてiPhone14そしてコスプレカメラマンなら一度は使ったことがあるストロボgodoxのTT600と比較してみましょう。
MOLUS X60本体のサイズ
縦7cm × 横10cm × 厚さ4cm というサイズでiponeよりはるかに小型であることがわかります。さすがに厚さは結構ありますけど。
iphone14と比較
写真のようにiphone14と比較しても小さいということがわかりますね。
TT600と比較
TT600はgodoxから発売されている最廉価なストロボでコスプレカメラマンの入門機でもあります。
このストロボは縦19cm、横7cm、厚さ5cmほどでX60より遥かに大きいたいうことがわかります。
X60 スタンダードの同梱品
今回使用したX60はスタンダードなので以下のようになります。
付属品
MOLUSX60 本体 ×1
AC電源アダプター ×1
リフレクター ×1
ディフューザー ×1
COB保護キャップ ×1
AC電源アダプター用ネット。
取扱説明書 ×1
説明書は英語と中国語のみですが普通に使うだけならマニュアルは不要ですね、
X60はZYマウントという特殊なマウントを採用しているためリフレクターもかなり小さくできています。またこの小型のリフレクター用にゴム製のディフューザーも付属しているのはありがたいですね。
ZHIYUNというメーカーについて
MOLUS X60の販売元であるZHIYUN(智云)は小型のLEDビデオライトやジンバルを扱う中国の会社です。
一般的なモノブロック型にとらわれない小型のLEDライトをたくさん出してます。
日本語のホームページもちゃんと用意されています。
https://www.zhiyun-tech.com/ja
AmazonではAmazon経由で質問をすることができます。
今回いくつか質問をしたのですが1日以内ぐらいで返信がきます。日本語はちょっとたどたどしい感じですが頑張って対応してくれていました。
X60の明るさ
公式での最大発光時の明るさは以下のように2010luxと記載されてます。
数値的には付属のリフレクターを使わない場合の数値なようです。
1メートルの距離で2010lux
ピーク照度は、色温度6500K、明るさ100%のラボ環境において、1mの距離で得られたものです。
この数字だけみると弱く見えるのですがこれは付属のリフレクターを使っていない場合のようです。(他社のLEDライトの数値もリフレクターありでの測定がほとんど)
実際リフレクターを取り付けスマホの簡易的な照度計で測定したところ8000lux以上の数値は出ていました。
一方でフルカラー使用時は一本的にバイカラー時より光量が減ります。
仕様としてはホームページに以下のように記載されています。
HSIモードでのピーク照度は3550ルクス(ラボ環境で1 mの距離でZHIYUNミニリフレクターを使用)
MOLUS X60 RGBのスマホアプリでの操作感について
MOLUS X60 RGBはZHIYUNのアプリであるZY Vegaを使用することでアプリに対応したLEDライトをまとめて管理操作ができます。
CCTモード、HSI/RGBモードは画面をみるだけで簡単に操作ができます。
アプリ特有のPICKERモードはスマホのカメラを使用し画面の中央にライトに設定したい色を合わせて「Pick」ボタンをおすことで簡単にLEDライトの色を合わせることができます。
本体での操作がわりとしずらいので個人的にはアプリ操作のほうが楽に思えました。
MOLUS X60 RGBの使い方
ここからは、MOLUS X60の使い方を説明していきます。とっても簡単です。
まずはセッティングをしましょう!
STEP 1
COB保護保護キャップを外す
まずは、LED素子を保護しているCOB保護キャップを外します。
キャップを外した状態
STEP 2
リフレクターを取り付ける
お好みで付属のリフレクターや別売りのソフトボックスを接続します。
リフレクターを取り付ける
STEP 3
ライトスタンドを取り付ける
X60の底面には1/4インチネジ穴があるのでライトスタンドの先端によくあるネジに固定できます。
STEP 4
ACアダプターを取り付ける
最後にACアダプターを取り付ければセッティング完了です。
STEP5
ACアダプターを取り付けて電源を入れる
本体上面にある電源スイッチを長押しして電源を入れる。
あおは背面やアプリから明るさや色を調整して使います。
動画はこちら
X60の使用感レビュー
ここからはMOLUS X60 RGBの実際の使用感をレビューしていきます。
使ってみてのお気に入りポイント・メリット
まず、MOLUS X60のお気に入りポイント・メリットをご紹介します。
- 大光量
- フルカラー
- 小さく軽い
- アプリで操作可能
大光量
小さな本体にも関わらず最大60Wの大光量。
60Wのgodox tt600を普段フル発光させないことから考えてもいかに明るいかがわかります。
60Wのフル発光した状態は直視すると危ないので注意しましょう。
フルカラー
MOLUS X60RGBはバイカラーに対応するだけでなくフルカラーにも対応しています。
色温度の調整ができるので、夕焼けから昼間の陽の光まで幅広く表現することはもちろんのこと多数の色で演出することができます。
小さく軽い本体
とにかく上でも説明したように本体は小さいです。
さらに軽いです。
それでいてフル発光で熱を持つということもなく付属のファンや熱対策が上手くいってるようです。
ストロボよりも小さいのでとりあえずカバンに入れておこうということもできます。アダプターやバッテリーパック、リフレクターも必要だけど持ち歩けるサイズだと思います。
アプリで操作可能
小型とはいえスタンドにつけて上に上げてしまっている場合やそもそも液晶画面が横向きで醜いってこともあるのでアプリでの操作できるというのは助かりますね。
しかもアプリにはスマホのカメラを通して色を選択しLEDライトの色を変えるなんてこともできちゃうので便利。背景と被写体の色味をあわせられるのが簡単でいいです。
MOLUS X60 RGBのデメリットと残念な点
ここからは、MOLUS X60 RGBの残念ポイント・デメリットもご紹介します。
- ボーエンスマウントではない
- アンブレラが使えない
- 専用のバッテリーが高い
- 角度調整ができない
ボーエンスマウントではない
ボーエンズマウントとは、イギリスのBowens社(安い中華メーカーの台頭により倒産)が開発したストロボアクセサリーの共通規格です。
共通規格ということで種類も多く、ボーエンズマウント対応のソフトボックスやアクセサリーが安く購入できる場合が多いので趣味程度のカメラマンには重宝されています。
しかしX60はその小型さゆえにボーエンスマウントではありません。ZYマウントというメーカー独自の規格になっています。
そのためそのままではボーエンスマウントのアクセサリを使うことができません。
一応公式のボーエンスマウントアダプターが販売されておりこれを使用すればソフトボックスやアンブレラを使用可能です。
非公式な方法としてはこんなこともできます。
もちろんマウントサイズは違うけどGodoxのS2ブラケットを使用することでリフレクターを挟むことができるのでそのままgodoxマウントを使用することもできますね。
注意してほしいのはSブラケットではなくS2ブラケットでは使えるということで。
S2ブラケットはGodoxAD100やAD300のような丸形ストロボに対応したブラケットです。
これを使えば下の2つの欠点も合わせて解消することができるのでおすすめです。
アンブレラが使えない
小型ゆえの問題かもしれませんが本体だけではアンブレラをつかえません。
アンブレラを固定するには別途アダプターが必須になります。
この辺は上のボーエンスマウントアダプターを使用することで解決できます。
角度調整ができない
本体には照射方向を変えられような仕組みはありません。
本体下部には1/4インチネジ穴があるのでライトスタンドの上に固定することはできます。
しかしネジ穴なので角度をつけることができません。
そのため小さくても自由雲台があるとライトに傾きをつけられるので撮影の幅が広がります。
専用のバッテリーが高い
小型でしかもバッテリー運用もできるX60ですが専用のバッテリーは結構高いです。
バッテリー付属のX60コンボとの価格差は1.6万円
別売りで購入すると16700円
セットで購入したほうが遥かにオトクなのがわかりますね。
自分は以下のLEDライト購入したときについてきたNFPバッテリーを使用することでX60RGBをバッテリー駆動できたのでバッテリー運用したい場合はこれで使おうと思います。ちなみに最大光量の50%以上にはならないようです。
MOLUS X60RGB ビデオライトレビューまとめ
MOLUS X60RGB はとにかく小型なLEDライトで大光量も求める人におすすめです。
あまりに明るいのでディフューザーを使わないと人物の視覚内でフル発光はできないくらいですからね。