K-1を購入して2か月。
すでに10件ほどのスタジオ撮影に持ち出して使用してきたわけですが結局のところフルサイズ機に変えてよかったのか?という点をまとめてみました。
実際にK-1を使用してきてよかった点と悪かった点を列挙していきたいと思います!
この記事で書いていることはあくまで個人的な直感での感想になります。
ちなみに乗り換え前の機種はPentax K-P レンズSIGMA17-50 F2.8です。
→Pentax K-1とK-1マーク2を比較検討した結果K-1を購入した理由はこちら
もくじ
K-1の5つの悪い所
普通はいい所から記事にするのかもしれませんがここはあえて悪い所から記事にしちゃいます。
人って悪い所から知りたい人が多いですからね。
とりあえずスタジオ撮影を2か月で15回ほど実施してきて感じたK-1のいまいちなところをランキング形式で包み隠さず書いていきます!!
1位 暗いところでピントが合いにくい気がする
まずは第1位!
暗いところでピントが合いにくい
これって結構致命的かも。
誤解を招くかもしれませんが明るい場所ではピントはすぐあいます。
またピントの精度とピントが合うまでのスピードも自分の使い方では全く問題ありません。
では実際どんなときにピントが合わないなあと感じるのかを説明していきますね。
私が撮影でK-1を利用するシチュエーションとして多いのがスタジオ。
スタジオ内ではほとんどストロボ使用前提での撮影になるため屋外のような明るさってのはないんですよね。
そのため室内はストロボ使用が前提になります。
そんな中でも暗い部屋で撮影するようなシチュエーション。
極端な例でいえば黒ホリ。
実際黒ホリでの撮影の場合は、部屋の中は結構暗くします。
でも私の撮影機材の場合はモノブロックがないのでモデリングランプがありません。
そのためピントを合わせる場合は明るさが不足することがよくあります。
この時、肉眼では被写体を確認できるような明るさなんですがカメラがピントを合わせてくれないという状況になったりします。
シャッターボタンを半押ししても「ピッ」って言ってくれない。
別にフォーカスが迷っているわけでもなくともかくピントを合わせにいかない感じ。
暗い場所なのでピントが合いにくいというのは良くわかる話なのですが、前機種のPentaxK-PとSIGMAレンズの組み合わせに比べるとこのピントが動かないって感じることがよくあるように感じました。
この違和感を他の人も感じていないのかとネットを調べてみたんだけどほかのK-1やレンズのレビューを調べてみても同じような症状を感じている人が見つからないんですよね。
問題のない普通の明るさの場所であればピントも合うし、オートフォーカスも遅いとは感じないので故障という感じではありません。
1度新宿にいったときにリコーイメージングスクエア新宿で聞いてみようと思います。
2位 やっぱりフルサイズは大きくて重い
ペンタックスの一眼レフは小型軽量という認識だし、前の機種がK-PということもあってK-1のボディの大きさはやはりそれなりに気になります。
そしてフルサイズ用のレンズも大口径なものが多い。
カメラのボディやレンズが大きくなれば重さも増えるわけでK-Pでは撮影画像を被写体に見せるときに片手で持って見せていたけどK-1だと腕がぷるぷるしてきますからね。
使用しているD FA 24-70 F2.8だけでも1kg近くあるわけでバッテリー含め3kg近くあるわけです。
K-1はこれでもNikonやキャノンのフルサイズ一眼レフよりは小型です。
でも最近のフルサイズカメラはミラーレス化が進んでいるのでボディは小さくなりつつありますね。
でもこの重さがまた所持欲求を満たしてくれてしまうというのがありますよね。
持った直後に感じるマグネシウムボディの冷たさと思ったより重い密度感。
なんか良いものを持ってるななんて気になってしまいます。
ここは悪いとこを説明する場所でしたね。
3位 RAW+で二重化設定で保存すると時間がかかる
K-1になってSDカードスロットが2つになりました。
これによりそれぞれのカードに写真を保存できるようになりました。
これはK-1の良い所で撮影した写真を他人に渡すために撮影しているのでこの二重化は安心です。
でもここにも欠点がありました。
それが書き込み時間。
使用しているSDカードはできるだけ早いサンディスク製品を選んで購入していますがSDカード1と2に両方RAWファイル+JPGファイルを保存するとなると時間が結構かかる。
しかもSDカードに書き込んでいる最中は写真の確認ができないので撮影した写真をすぐに確認できなって状況に。
これって結構不便で自分でも確認できないし撮影画像を被写体に確認してもらうのも待たされる。
2枚のカードに平行に書き込むことがどうやらできないみたい。
そのため現状はSD1にRAWファイル、SD2にJPGファイルという形で運用しています。
4位 レンズの追加が必要
そして4つ目のいまいちな点。
それはPentaxのフルサイズカメラで使用可能なレンズの少なさ!!
現状普通にカメラ屋さんにいってKマウントのフルサイズ対応レンズを買おうと思うとこれだけしかありません。
ズームレンズが5本と単焦点レンズ3本。
HD PENTAX-D FA 15-30mm F2.8 ED SDM WR
HD PENTAX-D FA 24-70mm F2.8ED SDM WR
HD PENTAX-D FA 28-105mm F3.5-5.6ED DC WR
HD PENTAX-D FA★70-200mmF2.8 ED DC AW
HD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6 ED DC AW
HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW
smc PENTAX-D FA MACRO 50mm F2.8
smc PENTAX-D FA マクロ 100mmF2.8 WR
型番にFAってついている場合はフルサイズ機で使用可能なレンズとなります。
シグマもタムロンもフルサイズ用のレンズをほとんど販売してくれていません。
最近発売されたものの中ではSIGMAのARTシリーズで1本くらい。
SIGMA 35mm F1.4 DG HSM|Art
タムロンさんからはありません。
( HD PENTAX-D FA 24-70mm F2.8ED SDM WR がタムロンのOEMだっていう話はありますが。)
選択肢が少なければその分レンズの購入を迷わないですむというのはありがたいかもですね。
そういう意味ではレンズ沼にはまりにくいというべきか?
5位 フレキシブルチルト
そして5つは特に大きな問題ではないんだけどフレキシブルチルト(可動式の背面液晶)についてです。
この背面液晶は4つの棒状のパーツに支えられた液晶を割と自由な角度でぐりぐり動かせます。
でも問題はこの液晶の可動範囲が大きくないこと。
上方向には2段階で可動するので90度近く向けることができるけどほかの方向に45度ほどしか傾けられない。
カメラを横にしてローアングル撮影する場合は不都合はないんだけど斜めにしたり縦状態ではどうしても角度が足りず液晶が見づらいと感じてしまうんですよね。
K-Pのように縦にはまったく対応していないことに比べれば十分良いのですが逆にいうと動くのにここまでいかないのが歯がゆいって感じでしょうか?
K-1の5つの良い所
では続いてやっぱりK-1にしてよかったと思える点についてあげていきましょう。
悪い点ってやっぱり目立つので印象が悪く見えるものだけど良い点は地味なものです。
K-1自体の満足度は高く買ってよかったと思えるので実は自分が気が付いていない良さをK-1に感じているのかもしれませんね。
それではK-1の良い点についてみていきましょう
1位 画素数向上によりトリミング耐性アップ
K-Pの2400万画素から3600万画素にアップしています。
実質のピクセル差でも1.5倍の面積になったためトリミングがしやすくなりました。
特に広角側で撮影する場合は顔のゆがみを避けるため日の丸構図にせざるを得ないので最終的にはトリミングすることが多くなるので画素数アップはありがたい。
2位 SDカードの2重化により安心感アップ
これはSDカードの故障を経験した人でないとあまり実感はないかもしれないですね。
撮影は問題なくできていたのに家に帰ってきてSDカードをパソコンに刺したら
「フォーマットされていません」のメッセージ。
自分だけががっかり済むならともかくコスプレのように他人を撮影している場合は被写体にもがっかりさせてしまうこともあり避けたいトラブルです。
そういう点ではK-1はダブルスロットになったおかげでSDカードのトラブルに対して少し安心感が持てるようになりますね。
上の悪い点で書いたようにRAWファイルの二重化は厳しいですがJPGとRAWのどちらか残っていればなんとかなりますからね。
3位 シャッター音や質感
わたしがカメラを選ぶうえで個人的には重要視するのがシャッター音だったりします。
安い一眼レフカメラを使用するとわかりますがシャッター音がでかい。
ミラーレスも機種によっては2枚撮ってるような音がしたり
やっぱり「パシャッ」「パシャッ」と落ち着いた音でそれでいてしっかり聞こえるシャッター音が好き。
K-1はまさに自分のすきなシャッター音ともいえるでしょう。
よくキャノン機だと連射音がかっこいいなんていいますがK-1は連射するような使い方をするわけではないのでこの1枚毎のシャッター音は重要。
シャッター音はそのカメラを使う限り永遠について回るので耳障りな音だと気持ちよく撮影できないですからね。
そんなシャッター音はボディの剛性や密度感によるところが大きいんですよね。
安い一眼レフのシャッター音が大きいのはボディが密封されていないからだったりしますから。
K-1はK-Pもそうでしたがボディを持った時のしっかりした感じや、中がとても詰まっているような密度感が所持欲を満たしてくれる雰囲気を醸し出してくれますよね。
高級でもボディがプラスチック製だったりなんか大きさよりも軽く感じてしまうと金額分の価値が感じられない自分がいるというのもあります。
かといって重すぎないK-1はこの質感という点でも非常に満足です。
4位 バッテリーパックがK-5と同じ
当初は意識していなかったのですがK-1を購入してから気が付いたのがバッテリーがK-5と同じだったこと。
自分はK-Pの前にはK-5を使用していたのですがその時に購入したバッテリーパックがK-1でも使用できるんですよね。
確認してみるとK-5、K-3、K-1のバッテリーは全部同じ。
純正のバッテリーパックって必要な割にお値段が高いんですよね。
そのバッテリーの予備として使用できるというのはありがたい。
バックアップボディとしてK-5をカメラバックの片隅に入れておけば万が一の場合も撮影できますからね。
さらにK-PよりK-1のほうがバッテリーの持ちが良いような感じがします。
K-Pだと1日の撮影の後半にはバッテリーが足りなくなり交換していたのですがK-1にしてからは電池が切れることなく撮影を終えることができています。
まあバッテリーパックのD-LI90P自体K-Pのバッテリーより容量が大きいからかもしれませんが思わぬ利点でした。
5位 フルサイズを使っているという自己満足
私は今回K-1を購入しましたが、K-Pを購入したときはフルサイズを購入することはないと思っていました。
でもフルサイズの画質に興味をもってしまいK-1という1つ前の機種とは言え10万円台で購入できてしまうという事実を知ってしまい我慢できなくなったというのはありますね。
K-1は発売から数年たっておりK-Pより前に発売された機種です。
でも実際使ってみて、ボディの大きさやシャッター音、SDカードのダブルスロット、標準域での画質の向上は人物撮影にフルサイズを使ってみたいと思うに十分でした。
一度気になってしまうとその欲求はなかなか無くならないものです。
結局欲求に負けてフルサイズ機を購入してしまいましたが買って後悔はまったくないのが現状ですね。
K-1購入しての感想!良い所悪い所まとめ
購入して2か月間使用してきてK-1に満足している人が書いているレビューなのでそんなにはあてにならないかもですね。
悪い所は目立つけど実際使って満足していて我慢できる程度の問題ってこと。
K-1購入してのデメリットは黒ホリのような暗いところや星空ポートレートの撮影なんて考えると補助光あると便利なんだろうなって思うようになったということでしょうか。
まあ私自身アマチュアですし趣味でカメラ持ってる人間なので数字よりも使ってどうなのっていうのが一番重要だったりします。
数値やスペックで比較している人もいるのでそういった人にはこちらの記事をお勧めします。
→
K-1には動体へのオートフォーカスが弱いとか連射が少ないとかありますがそれは被写体によって変わってくること。
野球や体操のような一瞬を切り取るならとにかく連射が必要でしょう。
でもわたしの使用用途には関係がないことです。
K-PはAPS-Cで焦点距離が1.5倍なので自動車レースでは今後も使用するでしょう。
K-1は画質もいいけど重いから歩き回って撮影って場合はあまり向かないのかもしれませんね。
この間TDLにもっていったのもK-Pでしたし。
K-1-1はスタジオや人物撮影(ポートレート)のようにじっくりと写真を撮影するような場所での使用には向いていますね。
もちろんK-1の高画質はペンタックスの強みでもある風景撮影にも十分生かせるでしょうから。