最近は小型で持ち運びもできるLEDライトも増えてきましたね。
今までストロボ使用していたけどLEDライトにも興味あるという人も多いのではないでしょうか?
自分もめっちゃ気になったのでストロボとLEDの違いとカメラ設定の違いについてまとめてみました。
結論から言うとコスプレのような人物撮影においてストロボとLEDのどっちが向いているかというと現時点ではストロボとなりますね。
そして物撮りの場合について言えばLEDライトが向いているといえます。
その理由についてもこの記事で説明していきますので興味のある方はお読みください。
あくまでコスプレ撮影を行う場合でのLEDライトとストロボ撮影のどちらが良いかという個人的な主観の話になります。
ストロボとLEDライトのどちらをつかって撮影するかはあなた次第。
購入の判断のきっかけになるのと嬉しいです
コスプレ撮影時のLEDとストロボでのカメラ設定の違い
撮影におけるストロボとLEDライト使用時の設定の違いはおもに以下の通り
- ストロボは瞬間光、LEDは定常光
- ストロボは低ISO、LEDライトはISO高め
ストロボは瞬間光、LEDは定常光
ストロボとLEDのカメラの設定の影響に与える1番の違いがこれ。
ストロボは瞬間光、LEDは定常光ということ。
LEDライトの場合は撮影時の明るさを見た目で設定できるため、影がどのようになるかがリアルタイムに確認できる。
これがLEDの最大のメリット。
ストロボは瞬間光のため撮影してみないと影がどのようになるかわかりにくい。ストロボによっては補助光やモデリングランプを内蔵する機種はありますが高価なものが多く実際の撮影時と同じ明るさではありません。
ストロボは低ISO、LEDライトはISO高め
ストロボとLEDライト使用時のカメラ側の設定で異なるのがシャッタースピードとISO感度。
LEDライトの光は直接被写体に当たり続け眩しいため光をあまり強くできないという問題が発生します。
実際60WのLEDライトでも100%の直射は眩しくて目を開けられません。
そのためLEDの明るさは抑えめにする必要があるのですが、その分カメラ的には割と暗い設定になるのでISO感度を上げるかシャッタースピードを遅くすることが必要になります。
基本的にLEDライトで被写体に向けて眩しくない程度にするとISO800程度は必要になると考えてます。
逆にISOを上げない場合はシャッタースピードを遅くする必要があるので手ブレや被写体ブレが発生する可能性が高くなる。
そのためLEDライトで撮影する場合はシャッタースピードを100分の1秒より遅くしないようにして、足らない明るさはISO感度を上げて対応するようにしましょう。
高くてワット数の大きなLEDであっても被写体に向けるときは光量を落とさないといけないのであまり意味がなかったりします。
ストロボで出来てLEDライトでの撮影でできないこと
LEDライトがあればストロボが不要になるかというとそうでもありません。
LEDライトでもできないことがあります。
- 昼に夜のように撮影する
- スローシンクロ
- マルチ発光
ストロボは瞬間的に強い光を出すことができるのでF値を上げて暗くしつつ強い光で発光する撮影ができません。
またスローシャッターで最後に一瞬だけ発光させるということもできませんし、同じくシャッターが開いている間に複数回発光させるマルチ発光もできません。
あくまでLEDライトは定常光でしかできないということになります。
コスプレの撮影では意外とこの機テクニックを使用して撮影することがあったりするので実はストロボの方がいいのではとおもうくらいです。
LEDライトは種類によって明るさが異なります
LEDライトを見ていると複数の種類があるかと思います。
LEDライトにはデイカラー、バイカラー、RGB(フルカラー)の3種類が存在します。
もちろんスペックに書かれているワット数が大きければ明るいです。
でも同じワット数だとしてもデイカラー、バイカラー、RGB(フルカラー)では明るさが異なります。
撮影用の大型LEDライトには同じ大きさでその中でLEDの粒の種類は配置されています。
フルカラーのAMBITFUL FL80 RGBをフルカラーで発光させると上の写真のように複数のLEDの粒が点灯していることがわかります。
一番外側から、色温度用の黄色、青、フルカラー用の赤緑青と配置されています。
このような仕組みなのですべてを1つの色で発光させればその分明るくなるわけです。
その中でもデイカラーが色固定ですべてのLEDが一色になるので明るさ自体が明るくなります。
外部照明として明るさだけを欲しい場合は以下のように最大の明るさが決まることになります。
デイカラー>バイカラー>RGB(フルカラー)
ちなみに販売価格についてもこの法則がなり立っており同じワット数であれば色数が少ない方がお値段も安くなります。
コスプレ撮影におすすめのLEDライト
コスプレの撮影におすすめのLEDライトの基準としては以下を検討すると良いと思っています。
- 色温度が変更可能
- フルカラー対応
- 明るさ
- バッテリー駆動に対応
- 持ち運び可能な大きさ
- ボーエンスマウント
これらの要望にできるだけこたえられるLEDライトはまだまだ少ないもの。そんな中で個人的におすすめな3機種を紹介します。
もちろん明るさを考えたら大きなLEDもありますがコスプレ撮影のように機材を持ち歩く場合はどうしても小型な機材になってきます。
NANLIGHT FC-500B
光量が弱いとされる一般的なLEDビデオライト。
そんな懸念を払拭してくれる500W超えの大光量ビデオライトのNANLIGHT FC-500B。
カメラ機材の中でLED関連においてプロ用の機材も多数販売しているメーカーであるNANLIGHT製としての安心感。
そして500Wを超えるにも関わらず安めな価格設定。
マウント方式はボーエンスマウントなのでソフトボックスとの汎用性も高い。
そんなLEDビデオライトの光量不足を懸念しているカメラマンが気になる大光量ビデオライトのレビューです。
AMBITFUL FL80 RGB
モノブロックサイズでバイカラーだけでなくフルカラーにも対応したLEDライト。
コスプレの撮影では被写体の影や背景に色を付けることが多いためカラーフィルター無しで色を付けられるLEDライトは非常に便利。
さらに電源のないところで使用できるように外付けバッテリーもセットになっているお得な商品。
メーカーがあまり有名ではないけどAmazonのAMBITFUL-JPの質問ページから質問をしたところ1日以内に返信があったので意外としっかりしていました。
マウント方式はボーエンスマウントなのでソフトボックスとの汎用性も高い。
AMBITFUL FL80というRGBのついていない商品もありそちらはデイライトのみなので間違えないように。
MOLUS X60RGB
とにかく小型にこだわるならMOLUS X60RGBは素晴らしい1台になるのではないでしょうか?
本体の大きさはiphoneよりも小型。それでいて最大光量は60W。
さらにバッテリー駆動も可能という優れもの。
小型がゆえに値段が高めだったりマウントが特殊だったりしますが性能は有名メーカーと比較しても遜色ないLEDビデオライトですね。
Godox ML60bi
ストロボはたいていのコスプレカメラマンはGodoxを使用していることからLEDライトに興味を持つと最初に候補に挙がるであろうML60。
通常のML60とML60Biの2種類がありオススメなのはML60Bi。
Biはバイカラーの意味で色温度を変更することができる。フルカラーには対応してない。
さらに電源のないところで使用できるように外付けバッテリーもセットになっているお得な商品。
本体が大き目のレンズくらいのサイズで小さいのが特徴。
マウント方式はGodoxマウントなので、ストロボで使用するSブラケットがないとボーエンスマウントのソフトボックスなどが使用できないのが難点。
Aputure Amaran COB 60X
本体がとにかく小さい!!
60Xはバイカラー対応で色温度を変更することができる。フルカラーには対応してない。
メーカーも高級ストロボやLEDを販売しており安心感抜群。
上のAMBITFULと同様に外付けバッテリー駆動が可能だがバッテリーの別途購入が必要という点が残念。
セット売りもあればいいのに。
マウント方式はボーエンスマウントなのでソフトボックスとの汎用性も高い。
スティック型ライト
上記で紹介したLEDライトはメイン光として使用可能なものですがLEDならではのライトも存在します。
それがスティック型ライト。(バーライトやチューブライトとも呼ばれていますね)
LEDの小さな粒(チップ)を複数並べることで細長いライトを実現しています。
スティック型ライトはメイン光というよりサブ光や背景のアクセントなどで使用されることが多いですね。
細長いので場所も取らずちょっとした場所におけるのも便利。
携帯型小型ライト
持ち歩きや簡単な撮影、自撮りには大げさなライトは不要ですよね。
暗い場所でカメラのピント合わせ用にカメラバックに入れておくと便利です。
そんなときに小型のLEDライトが便利です。
ただし小型ということもISO感度はかなり大きくしないと光量が不足する。ストロボなどの光で簡単に色が飛んでしまうなどの欠点も多いです。
そんな便利だけど欠点も大きな小型のビデオライトのレビューです。
LEDライトのメリットとデメリットまとめ
カメラの設定以外でLEDライトを使用する場合のメリットとデメリットを説明していきます。
LEDライトはまだまだ発展途中の機材なので今後より良いものが発売される可能性がありますね。
メリット
・暗いスタジオで便利
暗いスタジオの場合、常に明るいためピント合わせに困らない。
光がほとんど無い部屋で撮影する場合は明るさが確保できるのは意外と便利。
・色温度の変更、フィルター無しで色の付いた光を出すことができる。
LEDライトにはバイカラー(色温度変更可能)、RGBフルカラーで光を発光することができるものが存在する。
ストロボの場合はカラーフィルターを使用して調整する必要があるがLEDライトで対応していれば色の変更が自由自在。
商品によってはスマホアプリでBluetooth接続することで色や明るさを調整可能なものもありとっても便利。
・いろいろな形、サイズが存在する
LEDライトには本体のサイズ、形がいろいろ存在する。
GodoxのML60のように普通のモノブロックストロボのような形をしたもの、丸や四角の薄いタイプ、長い棒状のバータイプのLEDライトといろいろな形が存在する。
棒状のバーライトはそれだけで光る棒として使用できるので単純に明るさを確保するだけでなく写真にインパクトを与える使用もできる。
でもバーライトって2本以上購入しないと撮影で使いにくい気がするのと2本購入は結構高い・・・・
デメリット
・バッテリーの減りが早い。
常時発光のためどうしてもバッテリーの持ち時間は気になるところ。
LEDライトは最大発光することが少ないとはいっても最大光量での連続時間は2時間ぐらいが目安になります。
ビデオカメラ用のバッテリーを使用するものもあるので予備バッテリーはあった方が安心。
・ストロボでしかできない撮影方法がある
「昼に夜のように撮影する」「スローシンクロ」「マルチ発光」といった特殊な撮影がLEDではできません。
・持ち出し可能な製品が少ない。
大光量のLEDライトはまだまだ内臓バッテリーや外付けバッテリーのものが少なくコンセントが必要なものが多い。一般的にバッテリー運用できるLEDライトは60W程度までがほとんど。
そのためコスプレ撮影のようにシェアスタジオなどの使用では注意が必要な場合が多い。
・値段がストロボより高め
LEDライトは同光量を発光できるストロボと比較するとどうしてもお値段が高めになる傾向がある。
・かさばる
LEDライトにも小型なものがあるが撮影時のメインライトに使用できるものはまだまだ大きいものが多く移動の多いコスプレカメラマンにとっては荷物が増えてしまうという状況になりやすい。
・他のスタジオ使用者さんに迷惑
シェアスタジオなどで暗い場所で使用する場合、暗いことを想定して撮影しているほかのスタジオ利用者さんにとって明るすぎる定常光は迷惑になることがある。
結局どっちがいいのか?
LEDライトの撮影する前から明るさや影のでき方が確認できるのは最大のメリットで、影のつき方や調整も簡単にできます。
ただし上で書いたようにISO感度は多少上げなければならないのでISO感度は低くないとダメという考え方で撮影する人には向かないのかなと思います。
暗い場所におけるストロボ撮影のような場合はLEDライトは非常に便利な補助光として使用可能となります。
夜間撮影やイルミネーションでの撮影、ナイトプールのような場所では眩しくない程度にLEDライトを被写体にあてることで撮影時のピントの迷いも減りますし、ISO感度も少しですが抑えることができたりします。
一方でLEDライトは眩しくないように弱めに使用するのでいかにもストロボを当てましたというような写真になりにくいような気がします。
GodoxのXproとTT600を購入するよりLEDライトのML60は2倍近くすることになるのでこれから照明器具を購入するというならLEDライトも選択肢の1つになるかなと思います。