
「Godox AD200Proを使っているけど、新しいIIって何が違うの?」「わざわざ買い換える価値はあるのか?」
そんな疑問を持っているカメラマンは少なくないでしょう。
2024年9月に発表されたGodox AD200Pro IIは、定番ポケットフラッシュの最新モデルとして注目を集めています。
旧型Godox AD200Proとの価格差は約8,000円。
果たしてこの差額分の価値はあるのでしょうか。今回は、旧型AD200Proユーザーの視点から、両モデルを徹底比較していきます。
もくじ
Godox AD200ProIIと旧型Godox AD200Proの違い
最新のAD200Pro IIは、単なるスペックアップではなく「撮影現場でのエラーを減らす」ことに特化したアップデートです。
なおAD200というProのついていないものは1/256が設定できないという暗いところで使用するには致命的な問題があります。今回はProとProIIを比較します。
【スペック比較】新型 vs 旧Pro
| 項目 | AD200Pro(公式) | AD200Pro II(公式) |
|---|---|---|
| 出力 | 200Ws | 200Ws |
| 出力調整範囲 | 1/1〜1/256(0.1刻み) | 1/1〜1/512(0.1刻み) |
| ガイドナンバー | GN60(フレネル) GN52(ベアバルブ) | GN52(H200 II) GN60(H200J II) |
| フラッシュヘッド | スピードライト+ベアバルブ | H200 II(フレネル)+H200J II(ベアバルブ) 冷却性能向上 |
| モデリングランプ | LED(段階調整) | LED(バイカラー・0〜100%連続) |
| 色温度 | 5600K ±200K | 5800K ±100K(色温度安定モード) |
| リサイクルタイム | 0.01〜1.8秒 | 0.01〜1.8秒 |
| フル発光回数 | 約500回 | 約500回 |
| ワイヤレス | Godox 2.4G Xシステム | Godox 2.4G Xシステム X3トリガーとワンタップ同期 |
| ディスプレイ | モノクロLCD | フルカラーLCD+グループ色インジケーター |
| 電源 | リチウムイオンバッテリー | リチウムイオンバッテリー +PB960外部電源ポート |
| 充電方式 | 専用充電器 | USB Type‑C充電器付属 |
■ 公式リンク
・AD200Pro II(英語公式)
https://www.godox.com/product-ad200proii.html
・AD200Pro(英語公式)
https://www.godox.com/product-ad200pro.html
ディスプレイとインターフェース
旧型は単色のVA液晶パネルでしたが、AD200Pro IIではカラースクリーンに刷新されました。視認性が大幅に向上し、X3トリガーと統一されたインターフェースデザインになっています。
旧型では機能設定が「F(ファンクション)キー」(F8 カラー安定モードとか)に振り分けられ、説明書なしでは操作が分かりにくい面がありました。新型では直感的な操作が可能になり、フラッシュ持続時間なども画面に表示されるようになっています。
また、電源ボタンが本体側面から背面の液晶パネル部に移動し、フラッシュボタン長押しで起動する方式に変更されました。操作系が背面に集約され、より使いやすくなっています。
グループ管理機能の強化
旧型では制御可能なスレーブグループ数が5つまででしたが、AD200Pro IIでは16グループに拡大されました。(16グループ使用するにはX3Proトリガーが必要)
さらに注目すべきは「グループカラーインジケーター」機能の追加です。各グループに異なる色が割り当てられるため、複数のライトを使用する多灯セットアップでも、どのストロボがどのグループに属しているか視覚的に即座に判別できます。遠距離での撮影や複雑なライティング設定でも、特定のグループを簡単に識別・制御できるようになりました。
X3トリガーとのワンタップ同期
従来のGodox Xシステムトリガー(X1、Xproシリーズなど)との互換性はありますが、AD200Pro IIではX3トリガーと組み合わせることで、ボタン1つでストロボ本体との同期設定が完了する「ワンタップペアリング」機能が追加されました。
撮影現場でのセッティング時間が大幅に短縮され、複数の機材を使用する際の設定ミスも防げます。時間制約のある撮影現場では大きなアドバンテージとなります。
新型ストロボヘッド(H200 II / H200J II)
旧型ではスピードライトヘッド(H200)とベアバルブヘッド(H200J)が付属していましたが、H200Jにはモデリングランプ機能がありませんでした。
AD200Pro IIに付属する新型ヘッド(H200 II / H200J II)では、両方のヘッドにモデリングランプが搭載されました。しかも単なる白色ではなく、バイカラー仕様で色温度も調整可能です。1メートルで最大1400ルクスの明るさを実現し、定常光源としても活用できます。
連続使用時間はH200J IIで最大5.5時間、H200 IIで最大6時間となっています。H200 IIには冷却用ファンも追加され、モデリングランプ使用時の熱管理が向上し、より正確な色温度での発光が実現されています。
注意点: H200 IIとH200J IIは、旧型のAD200やAD200Proとの互換性がありません。取り付け部分に突起が追加されており、物理的に装着できない仕様になっています。
光量調整の精度向上
旧型では1/256までの光量調整が可能でしたが、AD200Pro IIでは1/512まで拡大され、0.1刻みでの細かな調整が可能になりました。微妙な光量調整が必要な撮影シーンで、より繊細なライティングコントロールができます。
充電システムとバッテリー
AD200Pro IIにはUC30充電器(USB Type-C対応)が付属するようになりました。USB Type-Cケーブルでも充電可能となり、モバイルバッテリーなどからの充電も可能です。もちろん、付属のコンセントアダプタでも充電できます。ロケ撮影時の充電手段が増え、より柔軟な運用が可能になりました。
バッテリー容量も80mAh増加していますが、フル発光回数500回という性能は維持されています。
サイズとアクセサリー
新型フラッシュヘッドの採用により、AD200Pro IIは若干サイズが大きくなっています。特にH200J IIヘッドは、モデリングランプ追加分だけ横幅が膨らんでいます。S型ブラケットに前からセットする場合、若干セットしにくくなる可能性があります。
AD200シリーズ用のアクセサリー(H200R、R200、S-200、AD-Lなど)は、AD200Pro IIでも使用可能です(ただし、H200 IIとH200J IIヘッド自体は旧型との互換性なし)。既存のGodox Xシステムトリガーとも互換性があり、すでにGodoxシステムを使用しているユーザーは既存の機材をそのまま活用できます。
Godox AD200ProIIの互換性問題

Godox AD200ProIIでは既存のAD200Proで使用できていたオプション品の中で、本体とストロボ部分を話して使用するためのEC200がGodox AD200ProIIでは使用できません。新しいEC200IIが必要になります
Godox AD300Pro IIにステップアップして後悔した理由
「200Pro IIが7万円なら、あと1.5万円足して格上のAD300Pro II(約8.5万円)を買う方が賢い」……そう考えて私は300を選びましたが、現場で「意外な盲点」にぶつかりました。
AD200ProIIとAD300ProIIのスペックを比較
| 項目 | AD200Pro II(公式) | AD300Pro II(公式) |
|---|---|---|
| 出力 | 200Ws | 300Ws |
| 出力調整範囲 | 1/1〜1/512(0.1刻み) | 1/1〜1/256(0.1刻み) |
| ガイドナンバー | GN52(H200 II) GN60(H200J II) | GN90(リフレクター使用時) |
| フラッシュヘッド | H200 II(フレネル)+H200J II(ベアバルブ) | 固定式フラッシュチューブ(交換不可) |
| モデリングランプ | バイカラーLED(0〜100%) | バイカラーLED(0〜100%) |
| 色温度 | 5800K ±100K(安定モード) | 5600K ±200K |
| リサイクルタイム | 0.01〜1.8秒 | 0.01〜1.5秒 |
| フル発光回数 | 約500回 | 約350回 |
| ワイヤレス | Godox 2.4G Xシステム X3ワンタップ同期 | Godox 2.4G Xシステム 16色グループインジケーター |
| ディスプレイ | フルカラーLCD | フルカラーLCD(大型・高視認性) |
| 電源 | リチウムイオンバッテリー +PB960外部電源ポート | リチウムイオンバッテリー(14.4V / 2600mAh) |
| 充電方式 | USB Type‑C充電器付属 | 専用充電器(USB給電対応) |
| 重量 | 約590g(本体) | 約1.2kg(本体) |
■ 公式リンク
・Godox AD200Pro II(Godox公式)
https://www.godox.com/product-ad200proii.html
・Godox AD300Pro II(Godox公式)
https://www.godox.com/product-ad300proii.html
Godox AD300ProIIを選んで後悔?!
- 「色味」の管理が煩雑になる:300と200では、最小出力付近での色温度の転び方が微妙に異なります。メインを300、サブを200(旧型)にした際、RAW現像でホワイトバランスを揃える手間が増え、レタッチ時間が膨らみました。
- 機動力の喪失:300は単体で約1.25kg。200(約590g)の2倍以上です。ライトスタンドも重いものに変える必要があり、「カメラバッグの隙間に収まる」というAD200シリーズ最大のメリットを失って初めて、その価値に気づきました。
私がAD300Pro IIを選んで直面した「色温度の不一致」については、以下の記事でさらに深掘りしています。システムを統一することの重要性を知りたい方は、ぜひあわせて読んでみてください。
[関連記事:AD300Pro II 徹底レビュー!上位機種を選んで分かった「現像時の色の悩み」と「機動力の壁」]
まとめ:Godox AD200ProIIを買うのが正解か?
Godox AD200Pro IIは、「革命的」ではなく「着実な進化」を遂げたモデルです。
基本性能は旧型と同等ながら、細部の使い勝手が向上しています。
新規購入なら断然II型をおすすめします。
価格差は約8,000円程度で、将来的なアップデートや機能拡張を考えれば妥当な投資です。
一方、旧型をすでに使っている方は、今すぐ買い換える必要性は低いでしょう。
ただし、2台目・3台目を追加する際や、ヘッド交換のタイミングでは、新型を選ぶことで長期的な満足度が高まります。
結局のところ、AD200シリーズは旧型も新型も優れたポケットフラッシュです。あなたの撮影スタイルと予算に応じて、最適な選択をしてください。
最短で成果(納得のいく写真と時短)を出すための、状況別推奨ルートです。
① 新型「AD200Pro II」が正解の人
周辺機材(EC200等)をまだ持っていない、新規購入組。
暗いスタジオでのAF迷子に毎回ストレスを感じているバルブヘッド派。
USB-C充電で、重いACケーブルから解放されたい遠征組。
新規AD200Pro導入、EC200を所持していない人はAD200ProIIがおすすめ
② 旧型「AD200Pro」が正解の人
すでに周辺機材(EC200)を所有しており、安く灯数を増やしたい人。
- 4万円前後で「1/256の最小出力」と「色温度安定モード」を手に入れたい人。コスパと実用性のバランスが今、最も優れているのはこの機種です。
③ 「無印AD200」が正解の人
- 4万円を切る超低価格で、とにかく「200Wsのパワー」が欲しい人。ただし、最小出力が「1/128」までなので、明るいレンズでボカしたい時は光を絞りきれないリスクがあります。
とにかく安くすませたい人は初期型AD200





















